腹腔内抗がん剤投与は

腹腔内抗がん剤投与は、主に腹腔内に存在するがん(例えば、卵巣がんや腹膜がん)に対する治療法として用いられます。
この治療法では、抗がん剤を直接腹腔内に注入することで、がん細胞に高濃度の薬剤を効果的に届けることが可能です。
当院では壊れたがん抑制遺伝子(がんを縮小させたり自分で壊れる作用を復活させる)を腹腔内投与することも行っております。

腹腔内抗がん剤投与のメリット

  1. **高濃度の薬剤供給**:抗がん剤を直接腹腔内に注入することで、がん細胞に対して高濃度の薬剤を届けることができます。
  2. **全身副作用の軽減**:薬剤が全身に回る前にがん細胞に直接作用するため、全身的な副作用が軽減される可能性があります。
  3. **局所的な治療効果**:腹腔内に限局したがんに対して、効果的な治療を提供できます。

治療の流れ

  1. **準備**:治療前には、患者さんの健康状態やがんの状態を詳細に評価し、最適な治療計画を立てます。
  2. **抗がん剤の注入**:患者さんは仰向けになり、腹部にカテーテルを挿入します。カテーテルを通じて、抗がん剤を腹腔内に注入します。
    治療中は痛みを感じないように、局所麻酔が使用されることがあります。
  3. **観察とケア**:治療後は、患者さんの状態を観察し、必要に応じて痛みや不快感を軽減するためのケアを提供します。
    また、治療効果を評価するために定期的な検査が行われます。

副作用

腹腔内抗がん剤投与にはいくつかの副作用が考えられますが、全身投与と比べて副作用は軽減される傾向にあります。主な副作用には以下のようなものがあります。

  • 腹痛
  • 腹部の腫れや不快感
  • 悪心や嘔吐
  • 感染のリスク

腹腔内抗がん剤投与は、腹腔内のがんに対する効果的な治療法の一つです。患者さんの状況に応じて、最適な治療計画を立て、個別に対応いたします。治療に関する詳細やご不明な点がありましたら、医師または医療スタッフまでお気軽にご相談ください。

腹腔内へ投与する抗がん剤は主にパクリタキセルやシスプラチンですが、種類や投与量、投与タイミングは患者様の病態によって変わります。

料金

腹腔内抗がん剤投与¥95,000円/回(税別)腹水穿刺の手技料は別途