マイクロ波治療(温熱療法)の原理

  • (1)がん細胞は41℃あたりから死滅し始め、42.5℃以上では生命を維持することができません。
  • (2)がん病巣にマイクロ波を照射させることによって、がん病巣を温め死滅させるというものです。
  • (3)癌細胞壊死の作用機序
  • がん細胞は、成長するにつれてがん病巣への血流を多くして、酸素不足・栄養不足を解消しようとします。
    そのため、がん病巣へ血流を増加させるために、がん細胞自ら新たな血管を作り出して栄養吸収するための補給経路を確保しようとします。
  • また新たな血管を作り出すことによって、がん細胞が他の臓器へ転移していく経路を確保しているとも考えられています。但し、この血管は患部から血液を垂れ流すような極めて粗雑なつくりであり、また熱にも弱い作りとなっている。
  • ☆マイクロ波による照射熱でそうした新生血管を破壊し、がん細胞への酸素・栄養経路を絶ち、がん細胞 を死に至らすという治療法です。

侵襲の少ない治療で効率も良い

  • 他の温熱治療とことなりわずか7~8秒でがん細胞を加熱するため短時間で終了します。
  • 一度の施術で30分の間に3回の治療を行うことができます。
  • 週3~5回の治療も可能です。(過熱が数秒なのでがんが熱耐性を持ちにくく頻回の治療が可能)他社 加熱40~50分で病巣を42度以上に加熱し週1~2回が限度
    当院では一度に3回の加熱と週に3~5回の治療が可能

適応

  • 脳や骨転移を含む全身の固形癌、術後の再発抑制など。
  • 抗がん剤治療期間中の作用増強効果も期待できる。

図3.1は、HCT116(大腸癌細胞)に対するISMバンド電磁波照射とシスプラチンの影響を調べたものである。
シスプラチンのIC50はISMバンド電磁波照射なしでは7.86μM/mLであったが、ISMバンド電磁波を照射した場合には2.36μM/mLと約1/3となったことから、効果増強作用や副作用低減作用を期待できる。
この原理はISMバンド電磁波が化学物質をイオン化する作用があり、シスプラチンのDNAへの結合が促進されたために、相乗作用が現れたものと考えられる。    

図3.1

料金

  • 6,000円(税別)/回/部位 (臨床研究段階のため自費診療になります)
  • 治療開始から1か月以内に10回(60,000円 税別)を超えた場合はその1か月の期間はそれ以上の料金はいただきません。

【例】
1度に肝転移、肺転移を同時に行った場合、その日は2回の照射になります。
週に3回の場合2×3=6回/週、1か月に4週の場合24回の照射になりますが料金は10回分の60,000円税別/月です。
(少しでも多く通っていただき治療効果が出てほしいという院長の願いを込めています。)