にきびワクチン

にきびワクチンとは

ワクチンとはご自身の白血球に「この細菌やウイルスは敵である」ことを覚えさせ、体内に細菌やウイルスに対する抗体(免疫グロブリン-1g)を作ることです。
当クリニックにおける、にきびワクチンの基となる成分は“ペプチド”と呼ばれ、にきび菌のDNA配列から菌体成分の異物性となる部分を解析し、その菌の抗原ペプチドと呼ばれる単鎖のたんぱくを人工的に合成したものです。
このペプチドは年齢性別人種を問わず、今までの症状ではほぼ100%のにきび菌に有効性が認められています。
このにきび菌由来の合成ペプチドを用いて身体に抗原刺激を加え、体内に免疫の寛容状態を誘導することで、過剰な炎症反応が徐々に沈静化してにきびの症状改善が期待できます。

にきびワクチンの安全性

にきび菌自体を身体に投与するのではなく、その菌のDNAを解析してその抗原性を発揮する部分を合成ペプチド化し、ワクチンとして投与することで高い安全性を得ることができます。
このペプチドワクチンは、2012年より日本をはじめとして、ヨーロッパ諸国、米国、中国、東南アジア各国で国際特許を取得しております。

にきびワクチン治療

にきびワクチンの作用の特徴は局所治療ではなく、全身療法であることです。
ワクチンを使用することで、血液中にさらに高いレベルのにきび菌に対する抗体を誘導させ、皮膚に潜んでいるにきび菌を徐々に排除していきます。
軽症例であれば、比較的短時間(1~3ヶ月)で新しいにきび、つまり新病巣が減少してきます。
しかし、にきび発症から長い時間が経っている場合(大人にきび)、また重症のにきびなどの場合は、治療に時間がかかる場合(半年~1年程度)もあります。
ご自身の免疫を活性化し、にきび菌に対する抗体を誘導してゆく治療ですので、局所治療よりも目に見える効果の現れに時間がかかります。そのため、必要に応じて一般の局所治療を併用しながら取り組んでゆく場合があります。

症状の悪化について

にきびワクチンを開始して、4週間ほどすると、血液中にペプチドに対する抗体が誘導されてきます。
その免疫応答の結果として、まだ発症していない滞在にきび菌があった場合、新しくにきびを発症する場合があります。
もちろんこの現象は一過性で、軽快していきますが、ワクチンの使用間隔を変更する場合があり、重症の場合は、一時的に抗生物質を併用することがあります。

二次治療について

難治性にきびにワクチンを使用しても、なかなか改善が見られない場合があります。
その理由のひとつとして、にきび菌とは異なる別の皮膚常在菌が合併感染している場合がありますので、
その場合は皮膚の膿を培養して、原因菌を調べます。
結果次第で、その原因菌にあった抗生物質を併用することがあります。

治療と期間

原則3ヶ月を1クール
パッチ
週1回パッチ使用。

1ヶ月に1度ご来院いただき、パッチ1ヶ月分を処方(1週×4枚配布)×3ヶ月

注射
週に1度ご来院いただき、当院で注射を行う(×12週=3ヶ月)
・治療評価は1ヶ月ごとに皮膚所見の改善の有無を観察し、確実に効果が出ているかを確認します。
・1クール終了後、治療の継続が必要かどうかは医師と相談しながら決めていきます。

治療費 (税込)

パッチ
※価格は全て税込価格です

初診料3,300円
再診料1,100円
にきびワクチンパッチ(1回分)3,300円

注射
※価格は全て税込価格です

初診料3,300円
再診料1,100円
にきびワクチン注射(1回分)11,000円